Life Style
2025.12.22

閉経の前後5年、合計10年間を指す更年期は、女性 は誰もが経験するライフステージです。そのライフステージを過ごす中で、更年期症状と呼ばれる特有の症状が現れることがあります。その代表格がホットフラッシュです。
今回はホットフラッシュとはなにか。そして、症状が現れた時にセルフケアとしてできることをご紹介します。
女性は加齢とともに卵巣機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が大きく減少します。その変化によって起こることが更年期症状です。
更年期症状は多岐に渡りますが、その中でもよく見られる症状がホットフラッシュ。前触れもなく、いきなり顔や上半身がカーッと熱くなったり、汗がふき出てきたり、動悸が起こる場合もあります。このようなホットフラッシュの症状は、「急に体温が上がった」と、脳が間違った認識をしてしまい、体温を下げようと血管を広げて発汗を促すことで起きているとされています。
体温調整機能の乱れによって引き起こっているといえるホットフラッシュは、日常生活のさまざまなシーンで症状が出てくる可能性があります。
■仕事中
・会議中に顔がほてり、汗が出てきて、ハンカチが手放せない
・緊張や集中で症状が強まり、休憩を取らないと業務を続けられない
■外出時
・外出時に電車やバスなどの密閉空間で、急に汗がふき出してくる
・コートを着脱しないと体温調整が難しい
■自宅で
・エアコンや扇風機などで、室温調整をひんぱんに行う
・就寝時に汗だくで目が覚めて、着替えが必要なほど濡れている

ホットフラッシュは身体が熱くなって汗が出てくるため、一般的な汗との違いが気になるということもあると思います。特に、近年は夏の期間が長くなっていることもあって、汗をかきやすい状況です。「汗かな?ホットフラッシュかな?」となりやすい可能性も考えられますが、明確に違いがあります。その違いを知っておくことも、対策のしやすさにつながります。
一般的な汗
□汗をかく理由がある
□全身から汗が出てくる
「気温が高いから」「運動後だから」など、汗をかいている理由が明確にあるのが一般的な汗の特徴です。全身から汗をかいているというのもポイントになります。
ホットフラッシュ
□突然、汗が出てくる
□頭や顔、背中など、ピンポイントに汗をかく
身体を動かした、動かしていないにかかわらず、立ち止まっていても、なぜか突然、汗がふき出てきます。汗をかく場所も、頭や顔、背中といった、主に上半身の特定の場所からです。
さらにホットフラッシュの場合は、汗をかいている、ほてっているにもかかわらず、「足元は冷えている」と自覚できるほど冷えていることも大きな特徴です。顔や上半身がほてっていると、足元が冷えていることに気がつきにくいのですが、ホットフラッシュはほてりと冷えが共存している状態といえます。
また、症状の持続時間は個人差が大きく、数十秒の場合もあれば、1日に何度も繰り返されることもあります。生活の質にも影響してきますので、対処やケアが大切です。

●該当場所を直接冷やす
ホットフラッシュはピンポイントで汗が出てきます。頭なら頭を、首の後ろなら首の後ろを……というように、該当場所を直接冷やします。
ハンディファンや保冷材などを用意しておくと安心できます。もし、対処アイテムを持ち合わせていないときに症状が出てきた場合は、コンビニやドラッグストアでも冷却グッズが展開されていますので、チェックしてみてください。
●ファッションで備える
ホットフラッシュの症状は予告なく現れますので、備えの視点も大切です。外出する際は、通気性や吸湿性のある洋服を選ぶことや、ほてってきたときに脱げるよう、Tシャツ+カーディガンなど重ね着スタイルも対策につながります。

●足元は温める
ホットフラッシュは、上半身がほてっていて、足元が冷えている状態です。足元が冷えていると、血流が上半身に溜まったままになってしまうため症状が改善しにくくなります。
季節に関係なく、靴下を履く、レッグウォーマーを活用するなど、足元を温める意識が大事です。
●温活を心掛ける
“冷えは万病のもと”という考えがあるように、ホットフラッシュを悪化させないためにも日常的な冷え対策が重要になります。
例えば、湯船に10~15分間つかることで、深部から全身を温めてくれます。その際に好きな香りの入浴剤やヘアケアアイテムを取り入れることで、湯気に香りが乗って浴槽全体に広がり、芳香浴を楽しむことができます。香りに包まれることで、より心地いいバスタイムが過ごせます。
この他にも、ショウガ湯を飲む、腹巻を身につける、寝るときは湯たんぽで足元を温めるなど、 習慣化しやすい温活を心掛けてください。
ホットフラッシュは発作的に起こる症状のため、「仕事中や外出時に起きたらどうしよう」と不安や緊張を抱えやすく、気持ち的にも疲弊していきます。ホットフラッシュについて知ると同時に、対処法があることも覚えていてくださいね。
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